秋は秋野菜と塩漬の魚を使って――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年09月14日

聞き書 島根食事 隠岐の島の食より

山行き、海行きの弁当――あらめ飯、あじの塩干し、からんま、奈良漬、梅干し
秋の山行き、海行きの弁当には、あらめ飯のにぎりがよい。麦飯の熱いうちに醤油で味つけしたあらめを混ぜてつぐね、竹の皮に包み、持って行く。
家にいる日は、麦飯に味噌汁をつくる。味噌汁には、かぼちゃを入れる。里芋の煮しめも、新里芋なのでやわらかくておいしく、いくらでも食べられる。

写真:秋の弁当
上:あじの塩干し、奈良漬/下:あらめ飯のにぎり、からんま、梅干し

 

出典:島田成矩 他編. 日本の食生活全集 32巻『聞き書 島根の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.283-285

関連書籍詳細

日本の食生活全集32『聞き書 島根の食事』

島田成矩 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540910029
発行日:1991/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

旧暦十月の神無月も出雲では「神有月」。全国から集まる神々をもてなす心が食生活の中にいまも息づく。汽水湖・宍道湖・中海の豊かな魚介、米どころ出雲平野、豪雪の山間、隠岐まで郷土の食を網羅。
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