実りの秋は子どもが泣かない――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年09月22日

聞き書 愛媛の食事 石槌山系(久万山)の食より

昼(山行き弁当)――麦飯、粉ふかし、味噌、山でとれたもん
秋は山仕事、山畑、山田の仕事が多いので、弁当持ちが多い。
めんつのふた側の麦飯、じゃがいもの粉ふかし、ふきの葉にのせて焼いた味噌、焼きいりこ、大根葉の浅漬のほかに、山でとれるもんがなんぼでもある。あけび、山ぶどう、甘柿、焼きとうきびなどが加わって、しんどい仕事ものり切れる。

写真:山行き弁当
上:粉ふかし、麦飯/下:大根葉の浅漬、いりこと焼き味噌

 

出典:森正史 他編. 日本の食生活全集 38巻『聞き書 愛媛の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.147-149

関連書籍詳細

日本の食生活全集38『聞き書 愛媛の食事』

森正史 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880452
発行日:1988/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

魚あふれる瀬戸内、宇和の海。春はいだが川面をさかだて夏はあゆが水底に踊る肱川。五穀ゆたかな山間の田畑。海、山、川、平野の四季の移ろいと暮らし、食をつぶさに描く。
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