聞き書 群馬の食事 吾妻の食より
■おいはん――けんちんうどん、じゃがいもの煮つけ、ごんぼの味噌漬
日が早く入るころになると、おいはんのしたくも早くとりかかれる。秋の野菜を使ってけんちん汁をつくることがある。それをうどんにかけて食べると、けんちんうどんになってうまい。力もわいてくるようだ。里芋をつくらないので、里芋のかわりはじゃがいもである。じゃがいものけんちんや、じゃがいもの煮つけがごはんのおかずになることもある。さつまいもはたくさんとれるので、さつまいもを煮ることもある。とうもろこしがとれるようになると、とうもろこしを焼いたり、ゆでたりして食べる。
写真:秋のおいはん
あわ飯、けんちんうどん、じゃがいもの煮つけ、ごんぼの味噌漬
出典:志田俊子 他編. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.84-85