一味違うゆずのからみのうどんとそば――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年11月02日

聞き書 栃木食事 鬼怒川流域(上河内)の食より


稲刈りの合い間に、山の畑につくった陸稲やあわ、ひえ、野菜の収穫をし、きのこをとってくる。きのこがとれると、主婦は一足早く帰り、そばを打ちはじめる。その日は男たちも早めに引きあげてきて、きのこ汁でそばを味わう。からみ(薬味)は、なんといってもゆずに限る。

写真:秋の夕飯
そば、こうこ(古漬のきゅうりにしょうがをかけて)、きのこ汁、からみ(ゆず、ねぎ)

 

出典:君塚正義 他編. 日本の食生活全集 9巻『聞き書 栃木の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.31-32

関連書籍詳細

日本の食生活全集9『聞き書 栃木の食事』

君塚正義 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880322
発行日:1988/08
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

鮭食の伝統「しもつかれ」、伝統行事に食の歴史をとどめる栃木の食。海なし県栃木で多用される川魚、里芋。山と川と里の国栃木の習俗、行事、暮らし、食の姿を伝える。
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