聞き書 鹿児島の食事 奄美大島の食より
塩漬にした豚骨は、田植えや稲刈り、さとうきび植え、荒地耕しなどの肉体労働をした日のごちそうや、客の接待料理に使う。
豚骨でも軟骨、足骨、その他いろいろあるが、肩胛骨が肉づきがいいので好まれる。
これらの骨はお湯でよく洗ってさっとゆでてからなべに入れ、かぶるくらいの水を加え、火にかけてことこと煮る。やわらかくなったら、黒砂糖、味噌を入れ、さらに煮こむ。おろしぎわににんにくを入れる。
写真:豚のぢぐむ汁(左)、豚骨の煮つけ
出典:岡正 他編. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.313-313