豚骨の煮つけ

連載日本の食生活全集

2023年11月21日

聞き書 鹿児島食事 奄美大島の食より


塩漬にした豚骨は、田植えや稲刈り、さとうきび植え、荒地耕しなどの肉体労働をした日のごちそうや、客の接待料理に使う。
豚骨でも軟骨、足骨、その他いろいろあるが、肩胛骨が肉づきがいいので好まれる。
これらの骨はお湯でよく洗ってさっとゆでてからなべに入れ、かぶるくらいの水を加え、火にかけてことこと煮る。やわらかくなったら、黒砂糖、味噌を入れ、さらに煮こむ。おろしぎわににんにくを入れる。

写真:豚のぢぐむ汁(左)、豚骨の煮つけ

 

出典:岡正 他編. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.313-313

関連書籍詳細

日本の食生活全集46『聞き書 鹿児島の食事』

岡正 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540890055
発行日:1989/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

鹿児島は南方食文化の北端。いも・鶏・糸瓜・豚の調理に南方の食習慣が息づく。海上の味=ヤポネシア構想の主舞台の陽光あふれる南国の味。
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