山菜の煮ものと塩いわしで元気をつける――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年04月18日

聞き書 島根食事 石見山間の食より

昼から茶――麦飯、焼き米、漬け菜
四時ころに昼から茶を食べる。焼き米は茶わんに入れ、熱いお茶と塩を入れてふたをし、しばらくおくと米がほとび(ふやけて)、やわらかくなって食べられる。かめばかむほど香ばしい味がする。お茶もすすりながら食べ、腹おさえに大根葉の漬物で麦飯を一杯食べる。

写真:春の昼から茶
膳内:〔上〕らっきょう漬、こうこう。〔下〕焼き米、高菜の煮つけ/膳外:麦飯

 

出典:島田成矩 他編. 日本の食生活全集 32巻『聞き書 島根の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.209-210

関連書籍詳細

日本の食生活全集32『聞き書 島根の食事』

島田成矩  他編
定価3,850円 (税込)
ISBN: 9784540910029
発行日: 1991/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

旧暦十月の神無月も出雲では「神有月」。全国から集まる神々をもてなす心が食生活の中にいまも息づく。汽水湖・宍道湖・中海の豊かな魚介、米どころ出雲平野、豪雪の山間、隠岐まで郷土の食を網羅。
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