聞き書 富山の食事 氷見灘浦の食より
■昼――白ごはん、魚のおつけ、いわしの生漬、なすびの漬けもん、ところてん
暑くて食欲のないときは、いわしの生漬(米ぬか漬)が一番である。いわしの生漬は、おもに春のまいわしの大漁のときにつくる。暮れのいわしはうるめいわしといって、生漬はつくらない。生漬は焼いてよし、薄切りにして酢で洗い、生で食べてもうまい。白いごはんによく合い、一膳よけいに食べるほどおいしい。
写真:夏の昼食
ところてん、いわしの生漬、なすびの漬けもん、白ごはん、しまだいとかわはぎのおつけ
出典:堀田良 他編. 日本の食生活全集 16巻『聞き書 富山の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.131-133