白い飯といわしの生漬で――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年05月16日

聞き書 富山食事 氷見灘浦の食より

昼――白ごはん、魚のおつけ、いわしの生漬、なすびの漬けもん、ところてん
暑くて食欲のないときは、いわしの生漬(米ぬか漬)が一番である。いわしの生漬は、おもに春のまいわしの大漁のときにつくる。暮れのいわしはうるめいわしといって、生漬はつくらない。生漬は焼いてよし、薄切りにして酢で洗い、生で食べてもうまい。白いごはんによく合い、一膳よけいに食べるほどおいしい。

写真:夏の昼食
ところてん、いわしの生漬、なすびの漬けもん、白ごはん、しまだいとかわはぎのおつけ

 

出典:堀田良 他編. 日本の食生活全集 16巻『聞き書 富山の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.131-133

関連書籍詳細

日本の食生活全集16『聞き書 富山の食事』

堀田良 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN: 9784540890048
発行日: 1989/10
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 376頁

蜃気楼があらわれ、ほたるいかが群遊する富山湾は地元の人たちの魚溜め。立山から発する水が開いた平野は富山の人たちの米びつ。生きのいい魚と米と水がつくる富山の食。
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