聞き書 福井の食事 福井平野の食より
坂井平野では、お盆の十五日に仏さまのお供えとして必ずつくられる。
もち米の粉三合とうる米の粉一合をよく混ぜ、お湯で耳たぶくらいのやわらかさにこねる。ささげは腹の切れないように煮る。塩、砂糖はいっさい入れない。こねただんごを直径五分、長さ二寸の棒状に形をそろえて熱湯に入れ、浮かんできたらざるに上げ、ささげをつける。砂糖かきな粉(砂糖味、塩味)をつけて食べる。
出典: 小林一男 他. 日本の食生活全集 18巻『聞き書 福井の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.41-41