聞き書 群馬の食事 吾妻の食より
大根やしゃくしなの葉を干してつくる干葉は、冬の大事な蓄えである。秋、葉をそのまま軒下などにつるして乾燥させておく。
食べるときは、からからに乾燥した干葉を、二、三日分まとめてゆでて細かく切って丸めておく。冬の凍みで、それが凍って玉となる。凍ったままのこごりを味噌汁の中などに入れると、さっと開いてもどり、食べるとうまい。
写真:干葉の利用
丸めて凍らせたもの(ざるの中)、炒め煮(左)、味噌汁
出典:志田俊子 他. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.100-100