あざみ飯

連載日本の食生活全集

2021年03月09日

聞き書 宮崎の食事 高千穂の食より

春先、赤あざみの葉をとってきてつくる。
赤あざみの葉をゆでて、水にさらしてあくを抜き、小さくきざみ、だしのいりこ(煮干し)とともに油で炒めて醤油で味をつけ、麦飯かとうきび飯に混ぜる。または、油で炒めたあざみを、とうきび飯がたぎったときに入れ、醤油味をつけて炊きあげる。
あざみ飯は春先のおいしい食べもので、必ず一度は食べる。あざみ飯を食べると病気をしないといわれている。

写真:春先の変わりごはん「あざみ飯」

 

出典:田中熊雄 他. 日本の食生活全集 45巻『聞き書 宮崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.34-34

関連書籍詳細

日本の食生活全集45『聞き書 宮崎の食事』

田中熊雄 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540901010
発行日:1991/03
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

伝説に彩られた山深き里、古来「日向の国」と呼ばれた太陽の国・宮崎。焼き畑の村に、陽光そそぐ平野に、霧島のぞむシラスの台地に、黒磯洗う浜に、なつかしい食と暮らしをたずねた南国の食の記録。
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