聞き書 奈良の食事 葛城山麓(竹内)の食より
■昼――ごはん、もみうり、そらまめとちしゃの炊いたん、そうめんとわかめの味噌汁、どぼ漬
麦刈りのころのたこは「麦がらだこ」といい、一年で一番おいしい。きゅうりの塩もみと一緒に酢と砂糖であえる。きゅうりだけを味噌でおあえにするのもおいしい。
春の終わりから夏のはじめ、そらまめは、塩炊きにしてひずかし(間食、おやつ)に食べることもあるが、ちしゃが固くなってくると一緒に炊くとおいしい。
そうめんやわかめはいつも手近におき、味噌汁の具にする。
写真:夏の昼飯
上:そらまめとちしゃの炊いたん、なすびときゅうりのどぼ漬/中:もみうり/下:ごはん、そうめんとわかめの味噌汁
出典:藤本幸平 他編. 日本の食生活全集 29巻『聞き書 奈良の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.106-106