聞き書 島根の食事 隠岐の島の食より
■山行き、海行きの弁当――あらめ飯、あじの塩干し、からんま、奈良漬、梅干し
秋の山行き、海行きの弁当には、あらめ飯のにぎりがよい。麦飯の熱いうちに醤油で味つけしたあらめを混ぜてつぐね、竹の皮に包み、持って行く。
家にいる日は、麦飯に味噌汁をつくる。味噌汁には、かぼちゃを入れる。里芋の煮しめも、新里芋なのでやわらかくておいしく、いくらでも食べられる。
写真:秋の弁当
上:あじの塩干し、奈良漬/下:あらめ飯のにぎり、からんま、梅干し
出典:島田成矩 他編. 日本の食生活全集 32巻『聞き書 島根の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.283-285