聞き書 愛媛の食事 石槌山系(久万山)の食より
■昼(山行き弁当)――麦飯、粉ふかし、味噌、山でとれたもん
秋は山仕事、山畑、山田の仕事が多いので、弁当持ちが多い。
めんつのふた側の麦飯、じゃがいもの粉ふかし、ふきの葉にのせて焼いた味噌、焼きいりこ、大根葉の浅漬のほかに、山でとれるもんがなんぼでもある。あけび、山ぶどう、甘柿、焼きとうきびなどが加わって、しんどい仕事ものり切れる。
写真:山行き弁当
上:粉ふかし、麦飯/下:大根葉の浅漬、いりこと焼き味噌
出典:森正史 他編. 日本の食生活全集 38巻『聞き書 愛媛の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.147-149