聞き書 山梨の食事 富士川流域の食より
■朝飯――麦飯、のしこみ、生卵、かつ節醤油、こうこ
日中の暑さがうそのように朝夕冷えこむ秋、稲刈りがはじまると料理に手はかけられない。
麦飯に生卵や、かつ節(かつおの生節)に醤油をかけたのをのせて食べる。大根のおろぬき(間引いたもの)をきざんで塩で押したおこうこがうまいので、食が進む。
写真:秋の朝飯
上:〔左から〕おろぬき大根のもみ漬、生卵、かつ節醤油/下:麦飯、のしこみ
出典:福島義明 他編. 日本の食生活全集 19巻『聞き書 山梨の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.145-146