精がつく生卵やかしわのひきずり――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年01月30日

聞き書 愛知食事 名古屋の四季と食事より

夜食――熱いきしめんや、しのだどんぶり
夜食を食べないと、寒い夜業には力が入らない。生のきしめんやうどんをゆでて、どんぶりに入れ、熱い煮干しのだしを加え、たまりをめいめい落として味をつける。上にゆでた正月菜(こまつなの一種で、もち菜ともいう)と、ふわふわのかつお節(花かつお)をのせて、七味をふりかける。たまには奮発して油揚げものせる。
ときには、油揚げとねぎを甘からく煮た具を麦飯にようけ(たくさん)のせた、しのだどんぶりもつくる。

写真:夜食のきしめん
油揚げ、正月菜、かつお節をのせて。

 

出典: 星永俊 他編. 日本の食生活全集 23巻『聞き書 愛知の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.19-20

関連書籍詳細

日本の食生活全集23『聞き書 愛知の食事』

星永俊 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN: 9784540890031
発行日: 1989/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

海、山、川、田畑の幸豊かな愛知、味噌のルーツ豆味噌を生かす味噌料理の数々。尾張藩時代からの伝統ある食べものと、江戸、上方の味覚がおりなす多彩な食。
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