聞き書 奈良の食事 奈良盆地の食より
■昼飯――麦飯、せん切りとこいもの煮もの、だんご入り味噌汁、こうこ
冬の間につくっておいたせん切り(切干し大根)が便利である。朝の出かけに水につけておくとすぐに煮え、忙しいときにとても助かる。だんご入り味噌汁は、煮あがった味噌汁の中へ、水で溶いた小麦粉を落としていく。とろりとやわらかく溶くと、のどの通りがとてもよい。
写真:春の昼飯
上:せん切りとこいもの煮もの、こうこ/下:麦飯、だんご入り味噌汁
出典: 藤本幸平 他編. 日本の食生活全集 29巻『聞き書 奈良の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.21-22