聞き書 宮崎の食事 延岡の食より
■朝――麦飯、じゃがいもの味噌汁、朝鮮漬
暑くなっても、毎朝熱い味噌汁をつくる。味噌は、味噌こしでこしたあと、さらにすり鉢ですって使うので、ほんのかすしか残らない。春じゃがに青ものをとりあわせた実が続く。たまには切干し大根をもどして使う。
夏の漬物といったら朝鮮漬である。塩漬大根を干して半年ほどかめやつぼにねかせておいた漬物で、梅雨明けころには、色も香りも固さもほどよくなっている。これを細かくきざんでしょうがを混ぜれば、暑いときでも食がすすむ。
写真:夏の朝食
膳内:麦飯、味噌汁(じゃがいも、なす、ねぎ)、朝鮮漬/膳外:朝鮮漬
出典:田中熊雄 他編. 日本の食生活全集 45巻『聞き書 宮崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.66-67