聞き書 福井の食事 若狭中山間の食より
■昼――麦飯、朝の残りのおつけ、焼きなんば、いわしのへしこ、どぼ漬
麦飯、それにおつけは、朝こしらえたなすと豆腐の味噌汁。なんばは、中に味噌を少し入れて焼いて食べることもある。いわしのへしこは、いわしのぬか漬のことで、ぬかをつけたまま焼いて食べる。どぼ漬はきゅうりになすで、さっと漬かったところがおいしい。
田植えやその他の仕事でいいをしたときの昼食は、お互いさまということで、それぞれ家にもどって食べるが、家から出ている姉、妹などは別である。
写真:夏の昼食
上:〔左から〕焼きなんば、いわしのへしこ/中:どぼ漬/下:麦飯、朝の残りのおつけ
出典:小林一男 他編. 日本の食生活全集 18巻『聞き書 福井の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.224-226