なす、豆腐、ひやむぎが中心の日々――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年06月25日

聞き書 愛知食事 名古屋の四季と食事より

夜――ひやむぎ、はえの煮もの、麩ときゅうりの酢のもの、なすのしげ焼き
ひやむぎは毎日のように食べる。つゆはこぶとけずり節でだしをとり、味の素を少々入れておいしくし、冷やしておく。ひやむぎも割り氷を入れて食べる。
きゅうりの薄切りに、砂糖と酢を合わせたものを混ぜ、しょうが、しその葉も細く切って混ぜる。麩を水にひたし、しぼって入れると、麩が汁を全部吸いこみ、いい味となる。
夏は疲れやすいので、ときどきうなぎを買い、長焼き(かば焼き)にして体力をつけるために食べる。

写真:夏の夕食
なすのしげ焼き、麸ときゅうりの酢のもの、はえの煮もの、うりの粕漬となすのぬか漬、ひやむぎ、つゆと薬味

 

出典:星永俊 他編. 日本の食生活全集 23巻『聞き書 愛知の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.35-36

関連書籍詳細

日本の食生活全集23『聞き書 愛知の食事』

星永俊 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN: 9784540890031
発行日: 1989/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

海、山、川、田畑の幸豊かな愛知、味噌のルーツ豆味噌を生かす味噌料理の数々。尾張藩時代からの伝統ある食べものと、江戸、上方の味覚がおりなす多彩な食。
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