焼きさばそうめん

連載日本の食生活全集

2020年05月13日

聞き書 滋賀の食事 鯖街道朽木谷の食より

春祭りのごちそうの一つとして喜ばれる。
そうめん一〇把をゆがき、さっと水洗いしてざるにとる。なべに醤油、砂糖、水を煮たて、竹の皮を敷いて焼きさばを煮る。さばに味がつき、煮汁にもうまみが移ると火を止め、竹の皮ごとさばをとり出し、その汁にそうめんをからませる。一時間もすると味がしみるので、大皿に焼きさばとそうめんを盛り合わす。
さばがあっさりしているのでたくさん食べられる。あゆでもつくるが、焼きさばの味を思うと何かもの足りない。

 

出典:橋本鉄男 他. 日本の食生活全集 25巻『聞き書 滋賀の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.295-295

関連書籍詳細

日本の食生活全集25『聞き書 滋賀の食事』

橋本鉄男 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540910012
発行日:1991/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

日本最大の湖・琵琶湖には鯉・鮒・もろこなど淡水魚があふれる。ふなずしをはじめ、滋賀県特有の湖魚の食べ方をもらさず紹介。また、近江商人発祥の地に残る本宅(店に対する自宅)の食生活など話題がいっぱい。
田舎の本屋で購入

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