聞き書 広島の食事 芸北山間の食より
■夜――栗飯、焼きさば、野菜の煮つけ
山栗がたくさんとれるので、夕飯には栗飯をつくることもある。早生の栗をこまめに皮をとり、飯に炊きこむ。いつもかで飯ばかりを食べているので、栗のもつ味と歯ごたえは格別である。これに石州さばの焼き魚が加わると、明日の農作業への意欲がわいてきて、いっそうの張りがでてくる。
写真:秋の夕食
上:お茶、きゅうりとなすのぬか漬/下:麦飯、焼きいわし
出典:神田三亀男 他編. 日本の食生活全集 34巻『聞き書 広島の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.261-262