ごりのつくだ煮

連載日本の食生活全集

2020年07月22日

聞き書 石川の食事 加賀潟(河北潟)の食より

夏場にたくさんとれるごりは、この時期、津幡や金沢のつくだ煮屋へ、一升当たり二五銭から三〇銭で売りに行く。おかかの結構な小遣い銭となる。
ごりは四、五回塩もみしてぬめりをとり、身をしめる。酒を湯のみに半分、黒砂糖をさかずき二杯、醤油を湯のみに半分、混ぜ合わせて煮たてる。これにごりを入れて中火にかけ、煮たったら弱火でじっくり煮こむ。さらに酢を二、三滴落とし、煮つまりぐあいと味をみて、場合によって醤油を少し(五、六滴から湯のみ四分の一ていど)加える。

 

出典: 守田良子 他. 日本の食生活全集 17巻『聞き書 石川の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.205-205

関連書籍詳細

日本の食生活全集17『聞き書 石川の食事』

守田良子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540880094
発行日:1988/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

四季折々の素材をこまやかな味わいに仕上げる古都・金沢の食、焼畑からの雑穀、山菜、木の実、熊など獣が食卓をにぎわす白山麓の食など「加賀百万石」の地の多彩な食の数々。
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