聞き書 石川の食事 加賀潟(河北潟)の食より
初夏から秋にかけてとれるきゅうりは、酢のものや漬物にして食べるが、太く大きくなったきゅうりは煮ものにする。
きゅうりの皮をむいて中の種を出し、少し大きめに切って煮干しのだし汁でゆっくり煮る。醤油で味つけして、水溶きかたくり粉かじゃがいもをすりおろしたものを入れ、とろみをつける。なんばをきかせてもおいしい。
きゅうりのほかに、かたうりやゆうがおをあんかけにすることもある。それぞれに違った風味がある。
出典: 守田良子 他. 日本の食生活全集 17巻『聞き書 石川の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.208-208