聞き書 群馬の食事 奥利根の食より
■穴っぷさげ
稲刈りも無事にすみ、畑の麦播きが終わると、穴っぷさげといって、夕食にぼたもちをつくる。このときはふだんより甘いぼたもちにするが、米だけでなく、きみ(きび)やあわなども少し入れてつくる。こめごめ(みつばうつぎ)の木でつくったおはしを使い、おつゆ(澄まし汁)には里芋、にんじん、ねぎを入れ、きゅうりもみをおかずにして食べる。
写真:穴っぷさげのごちそう
ぼたもち、きゅうりもみ、おつゆ(里芋、大根、にんじん、ねぎ)。はしは、こめごめの木でつくったもの。
出典:志田俊子 他編. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.39-40