涼しさとともにいも類、大根の味が増す―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年09月15日

聞き書 福島の食事 福島北部盆地の食より

新暦の八月二十日ころから秋蚕の掃立てがはじまる。桑休みのもちを食べては、桑摘み、桑かけと忙しい日々が続く。秋の彼岸や村祭りもあるし、稲刈り、畑芋、小豆、ささぎ、青ばた豆(青い系統の大豆)などの収穫、稲こきと、一年の農作業、養蚕の総決算の季節である。
昼飯―麦飯、味噌汁、漬物
子どもたちや、草刈りの人の弁当には、アルミの弁当箱に麦飯を詰め、そのまん中に梅干しを一個、おかずは塩引きと味噌漬である。

写真:昼の弁当
麦飯、塩引き、味噌漬、梅干し

 

出典:柏村サタ子 他編. 日本の食生活全集 7巻『聞き書 福島の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.145-146

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集7『聞き書 福島の食事』

柏村サタ子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540870972
発行日:1987/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 384頁

にしん漬・三五八漬を肴に会津の酒を酌む。うにの貝焼、あんこう料理は浜通りの名物。豊富な食素材を伝統の生活知が生かす「みちのくのまほろば」福島ならではの味。
田舎の本屋で購入

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