聞き書 福島の食事 福島北部盆地の食より
新暦の八月二十日ころから秋蚕の掃立てがはじまる。桑休みのもちを食べては、桑摘み、桑かけと忙しい日々が続く。秋の彼岸や村祭りもあるし、稲刈り、畑芋、小豆、ささぎ、青ばた豆(青い系統の大豆)などの収穫、稲こきと、一年の農作業、養蚕の総決算の季節である。
■昼飯―麦飯、味噌汁、漬物
子どもたちや、草刈りの人の弁当には、アルミの弁当箱に麦飯を詰め、そのまん中に梅干しを一個、おかずは塩引きと味噌漬である。
写真:昼の弁当
麦飯、塩引き、味噌漬、梅干し
出典:柏村サタ子 他編. 日本の食生活全集 7巻『聞き書 福島の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.145-146