聞き書 神奈川の食事 川崎近郊農村の食より
秋から冬の食べもので、こまめに材料をつくっておく。
大根を薄く輪切りにし、しんなりして巻きやすいていどに日陰干しにする。
ゆず、しょうが、干し柿は生のままマッチ棒くらいに細く切り、しんなりと乾いた大根の上に置き、これらを芯にして端から固く巻く。
巻いた大根に木綿糸をじゅずのように通し、ぶら下げてかりかりになるまで寒風で乾かしておく。
食べるときは三杯酢に一昼夜つける。酒のつまみや正月の料理につける。
出典:遠藤登 他. 日本の食生活全集 14巻『聞き書 神奈川の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.83-83