煮ふたち鯛

連載日本の食生活全集

2021年01月14日

聞き書 佐賀の食事 有田(焼きものの里)の食より

おくんち、正月の二十日えびすなど、めでたいことのある日につくる、たいの姿煮である。
たい一尾が入る大きさのなべにこんぶを敷き、水一、酒一、醤油一の割合で合わせた煮汁に砂糖を少し加えて煮たてる。うろこ、えら、はらわたをとったたいをそっと入れて煮る。あまり強く煮たてると形がくずれるので火加減に注意する。途中で煮汁をすくっては、たいにかけてやる。

 

出典:原田角郎 他. 日本の食生活全集 41巻『聞き書 佐賀の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.251-251

関連書籍詳細

日本の食生活全集41『聞き書 佐賀の食事』

原田角郎 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540910043
発行日:1991/11
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

稲作と茶と磁器発祥の地佐賀は、クリーク農業の地。佐賀平野の米とクリークの魚が食の基本。玄界灘と有明海という二つの海からは対馬暖流と干潟の恵みが四季の食膳をにぎわす。
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