まゆだんご

連載日本の食生活全集

2021年01月21日

聞き書 宮城の食事 阿武隈丘陵の食より

下伊具地方は養蚕地帯なので、二月十六日はまゆだんごをつくって蚕の神さまに供え、繭の豊作を祈願する。
上米のうる米ともち米を三対二の割合で混ぜ合わせて臼でこづき、ふるいにかけ、きめの細かい上等の粉をつくる。この粉に水を入れてこね、繭のように丸めてゆでる。これを繭に見たてて、てらだ(蚕が繭をかける蔟)に並べ、蚕の神さまにお供えする。
白砂糖をつけたり、砂糖醤油で食べる。

 

出典:竹内利美 他. 日本の食生活全集 4巻『聞き書 宮城の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.282-282

関連書籍詳細

日本の食生活全集4『聞き書 宮城の食事』

竹内利美 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890062
発行日:1990/02
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

米どころ宮城は旧伊達藩以来の米どころで、もちの多彩な食べ方を誇る。三陸海岸では四季いろいろな魚貝がとれ、浜の人たちだけでなく、内陸の人々の食膳もにぎわす。
田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事