聞き書 長野の食事 諏訪盆地の食より
■昼―朝の残りごはん、粕汁、ふなのすずめ焼き
諏訪では造り酒屋が多く、粕が手に入りやすいので、冬の間はよく粕汁をつくる。大根、にんじん、かけ菜(稲核菜の干したもの)などのたくさん入った汁で、酒粕の甘みが野菜にしみこんでいる。これに、ぬかえびのつくだ煮、あるいはふなのすずめ焼き、漬物がつけば上等である。
写真:冬の昼食
上:ふなのすずめ焼きとにんじんの三五八漬/下:白米ごはん、粕汁
出典:向山雅重 他編. 日本の食生活全集 20巻『聞き書 長野の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.140-141