聞き書 山梨の食事 富士川流域の食より
■昼飯―おばく、ねぎ味噌、たくわんのこうこ
雪の日や家にいられるときは、大麦とせっと豆(うずら豆に似た大粒の在来種)をとろ火でゆっくり煮ておばくをつくる。ねぎ味噌か、醤油桶からくんできた醤油の実をのせて食べるとじつにうまい。
おばくは時間をかけないとうまく煮えないので、雪の日などひまなときにつくり、近所や親しい人をよんでいきやり(骨休み)をする。
写真:冬の昼飯
上:ねぎ味噌、たくわん/下:おばく
出典:福島義明 他編. 日本の食生活全集 19巻『聞き書 山梨の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.129-130