聞き書 千葉の食事 北総台地の食より
オランダずいきは里芋の一種のオランダいもの茎で、いもは食べず、茎だけを利用する。緑色の茎の中は海綿のようであり、夏の日常食によく食べる。
オランダずいきは皮をむいてささがきにし、塩をふってもむ。車麩は水に浸し、やわらかくなったら軽くしぼってちぎる。
砂糖、味噌、酢をすり鉢ですり混ぜ、水気を切ったずいきと麩をあえる。三杯酢とみなが呼ぶが、酢味噌あえである。
ずいきのかわりに、きゅうりでつくることもある。
出典:高橋在久 他. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.255-256