聞き書 神奈川の食事 川崎近郊農村の食より
用水からはどじょう、はや(うぐい)、ふな、うなぎ、しじみ、田んぼからはたにしがよくとれる。魚は煮たり、焼いてだしにしたりして食べる。また竹の串にさして焼いた魚をべんけいにさし、へっついの上につるして保存する。
■お昼―朝の残りの麦飯、なすの卵とじ、きゅうりもみ、ぬか味噌漬
なすの卵とじは、甘じょっぱく煮て卵でとじたり、汁を多くしておつゆにしたりする。なすはゆでてさいて酢味噌であえて食べることも多い。青うりも薄く切って酢もみにする。汗をかいての炎天下の仕事には酢の料理が食を進める。
写真:夏のお昼
きゅうりもみ、ぬか味噌漬(なす、きゅうり)、麦飯、おつゆ(なすの卵とじ)
出典:遠藤登 他編. 日本の食生活全集 14巻『聞き書 神奈川の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.71-72