その日にとれた魚で、あるとこ勝負のばっかり食―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年09月21日

聞き書 千葉の食事 房州海岸の食より

夕―大麦飯、大根の煮もの、さんまの刺身
とれたての魚は、生で食べるのが一番手がかからずうまい。その日にとれた魚を食卓にのせる、あるとこ勝負のばっかり料理でも、みんなのはしはすすむ。ことにこの時期のさんまははしりで脂がほどよくのり、刺身が一番うまい。たたきもまたうまい。毒消しに、おろししょうがを添える。

写真:秋の夕飯
とれたてのさんまは、刺身にして食べるのが一番おいしい。

 

出典:高橋在久 他編. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.72-73

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集12『聞き書 千葉の食事』

高橋在久 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540890024
発行日:1989/6
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 384頁

黒潮が打ち寄せる房総半島は日本でも屈指の好漁場。いわし・かつおに代表される海の幸と利根川の魚、台地の作物が食膳にのぼる。太巻ずしはこの地の伝統食。女性が築いた食の営みを記録する。
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