聞き書 新潟の食事 古志の食より
子どもがおやつとして喜ぶので、主婦は手まめにつくる。ざわは、ちょっと高級な食べもので、お茶受けや子どもの菓子になる。
うるち一升、もち米五合の割合で炊いた飯を、釜の中ですりこぎでつぶし、平たく丸めて中に塩小豆を入れる。これをいろりの渡しの上でこんがり焼いて食べさせる。ぼたもちは残ると始末が悪いが、ざわは少々固くなっても焼き直して食べられるので、冬場などは四、五日くらいはおける。
漬け菜なども一緒に出し、来客のお茶のもてなしにもする。
出典:本間伸夫 他編. 日本の食生活全集 15巻『聞き書 新潟の食事』. 農山漁村文化協会, 1985, p.151-151