ざわ

連載日本の食生活全集

2022年10月25日

聞き書 新潟の食事 古志の食より


子どもがおやつとして喜ぶので、主婦は手まめにつくる。ざわは、ちょっと高級な食べもので、お茶受けや子どもの菓子になる。
うるち一升、もち米五合の割合で炊いた飯を、釜の中ですりこぎでつぶし、平たく丸めて中に塩小豆を入れる。これをいろりの渡しの上でこんがり焼いて食べさせる。ぼたもちは残ると始末が悪いが、ざわは少々固くなっても焼き直して食べられるので、冬場などは四、五日くらいはおける。
漬け菜なども一緒に出し、来客のお茶のもてなしにもする。

 

出典:本間伸夫 他編. 日本の食生活全集 15巻『聞き書 新潟の食事』. 農山漁村文化協会, 1985, p.151-151

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集15『聞き書 新潟の食事』

本間伸夫 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540850257
発行日:1985/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 378頁

「炊く」「蒸す」「搗く」「こねる」「焼く」。お米をさまざまに味わい分けてきた新潟県内を六つの食文化圏に分けて、それぞれの地域の豊饒を語ってもらう。
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