しゅんの野菜をたっぷり添えて――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年06月22日

聞き書 長野の食事 木曽の食より


田植えがすむと、お祭りまで馬を放牧する。そば畑にこぎ出しをしたり、田の草を取ったり、畑の仕事をしたり、気の休まるところもない。
七月半夏のけずけ(馬市)には、朝二時ころ出る。手塩にかけて育てた子馬との別れはつらい。日中は暑いうえに、二食分を持って出るので、弁当はほお葉飯にする。

写真:けずけの弁当にするほお葉飯

 

出典:向山雅重 他編. 日本の食生活全集 20巻『聞き書 長野の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.70-71

関連書籍詳細

日本の食生活全集20『聞き書 長野の食事』

向山雅重 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540860768
発行日:1986/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

十州に境を連ねる信州の山と川、四つの平の恵みを生かしきる女の技を収録。木曽のすんき漬、東信の野沢菜漬、中信の稲扱菜など、特徴ある野菜がいっぱい。海こそなけれよろず足らわぬことなき暮らしと食を聞書きする。
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