聞き書 兵庫の食事 播州平野の食より
■こびる――冷やそうめんなど
夏の長い一日、昼食と夕食までの間が長いので、軽い一食がどうしても必要である。そうめんどころでもあるので、自家のそうめんをゆで、冷たい井戸水でよく冷やし、薬味に青ねぎをきざんだものや、すりおろしたしょうがを添え、醤油を煮干しのだし汁で薄めたつけ汁で食べる。のどごしがよく、そうめんどころならではの満足感を味わう。
写真:夏のこびる
冷やそうめん、ねぎを散らしたつけ汁
出典:和田邦平 他編. 日本の食生活全集 28巻『聞き書 兵庫の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.119-120