聞き書 兵庫の食事 淡路の食より
■朝ごはん――麦飯、味噌汁、目刺し、大根葉の塩もみ
目刺し(いわしの丸干し)をさっと焼いて大根おろしで食べる。漬物のかわりに大根葉の塩もみをつける。
漁師は日の出前に出漁するので、朝、麦飯を炊いて、木の小さなお櫃に入れて弁当に持たせる。梅干しの種には天神さんが宿ってござるから、海にすてないで必ず持ち帰る。まぐらみ(夜明け前の薄暗がり)に魚がよく釣れる。
主婦は子どもたちを学校に送り出してからもんぺに着がえ、畑にゆく。
写真:秋の朝ごはん
上:目刺しと大根おろし、大根葉の塩もみ/下:麦飯、豆腐とねぎの味噌汁
出典:和田邦平 他編. 日本の食生活全集 28巻『聞き書 兵庫の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.301-302