聞き書 栃木の食事 渡良瀬川流域輪中の食より
■おいはん――手打ちうどん、どじょうのけんちん汁、大根の泡漬と味噌漬
むらの水車でひいた地粉で、女は腕によりをかけて、家族のためにうどんを打ちあげる。したじ(つけ汁)は地元でとってきたどじょうのけんちん汁である。このけんちん汁で食べるうどんの味は大変おいしく、うどんもしたじも、何回となくおかわりをする。どじょうは小さいものを使うので、丸のまま食べる。
写真:冬のおいはん
手打ちうどん、大根の泡漬と味噌漬、どじょうのけんちん汁
出典:君塚正義 他編. 日本の食生活全集 9巻『聞き書 栃木の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.242-245