聞き書 島根の食事 石見山間の食より
■昼から茶――麦飯、焼き米、漬け菜
四時ころに昼から茶を食べる。焼き米は茶わんに入れ、熱いお茶と塩を入れてふたをし、しばらくおくと米がほとび(ふやけて)、やわらかくなって食べられる。かめばかむほど香ばしい味がする。お茶もすすりながら食べ、腹おさえに大根葉の漬物で麦飯を一杯食べる。
写真:春の昼から茶
膳内:〔上〕らっきょう漬、こうこう。〔下〕焼き米、高菜の煮つけ/膳外:麦飯
出典:島田成矩 他編. 日本の食生活全集 32巻『聞き書 島根の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.209-210