冷や汁で食欲をつける――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年08月06日

聞き書 宮崎食事 米良山地の食より

夕――麦飯、そうめん汁、かぼちゃの煮つけ、らっきょうの梅酢漬
暑いのであっさりしたものが好まれる。このころになると、どの家でも毎日のようにそうめんを食べる。少し改まってあゆのひぼかし(炭火であぶり、乾燥させたもの)をだしにしたそうめん汁は味もよい。らっきょうは毎年、塩漬、醤油漬、梅酢漬にして漬けておく。らっきょうの好きな人は、掘りたてを水で洗い、味噌をつけて食べる。

写真:夏の夕飯
上:かぼちゃの煮つけ、らっきょうの梅酢漬/中:茶/下:麦飯、そうめん汁(しいたけ、ねぎ、ごぼう、いりこ、そうめん、味噌)

 

出典:田中熊雄 他編. 日本の食生活全集 45巻『聞き書 宮崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.120-121

関連書籍詳細

日本の食生活全集45『聞き書 宮崎の食事』

田中熊雄 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN: 9784540901010
発行日: 1991/3
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

伝説に彩られた山深き里、古来「日向の国」と呼ばれた太陽の国・宮崎。焼き畑の村に、陽光そそぐ平野に、霧島のぞむシラスの台地に、黒磯洗う浜に、なつかしい食と暮らしをたずねた南国の食の記録。
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