はもの皮のざくざく

連載日本の食生活全集

2020年06月24日

聞き書 大阪の食事 天満雑貨商の食より

はもの皮を入れたきゅうりの酢のもののことで、夏のお番菜(野菜を中心にしたお惣菜)によくつくる。
はもの皮というのは、身を上質のちくわやかまぼこ用に使ったあとの皮を焼き、たれを塗ってさっとあぶったもので、かまぼこ屋から買ってきて一分くらいの幅にはさみで切る。切ったものも売っている。
これをざるに入れ、熱湯をかけて冷ます。小口切りにして塩をしてしぼったきゅうりと混ぜ、二杯酢であえる。
ざくざくはきゅうりもみのことで、きゅうりをきざむ音からきた呼び名である。

 

出典:上島幸子 他. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.97-97

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/02
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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