聞き書 大阪の食事 天満雑貨商の食より
はもの皮を入れたきゅうりの酢のもののことで、夏のお番菜(野菜を中心にしたお惣菜)によくつくる。
はもの皮というのは、身を上質のちくわやかまぼこ用に使ったあとの皮を焼き、たれを塗ってさっとあぶったもので、かまぼこ屋から買ってきて一分くらいの幅にはさみで切る。切ったものも売っている。
これをざるに入れ、熱湯をかけて冷ます。小口切りにして塩をしてしぼったきゅうりと混ぜ、二杯酢であえる。
ざくざくはきゅうりもみのことで、きゅうりをきざむ音からきた呼び名である。
出典:上島幸子 他. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.97-97