にしんなすび

連載日本の食生活全集

2020年06月22日

聞き書 福井の食事 若狭中山間の食より

七月になるとなすびがとれるのでふだんのおかずによくつくる。大きなものは四つ割り、小さなものは二つぐらいに切って、身欠きにしんと一緒に煮る。にしんはよく洗ってきりばん(まないた)の上に置き、たたいて身をほぐして入れ、醤油を入れて煮る。なすびとにしんの味が混じりあって、独特の味が出る。
また冬は、身欠きにしんと大根を同じような方法で煮る。あったかいので、お菜として喜ばれる。

 

出典:小林一男 他. 日本の食生活全集 18巻『聞き書 福井の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.251-251

関連書籍詳細

日本の食生活全集18『聞き書 福井の食事』

小林一男 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540870187
発行日:1987/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

木の芽峠を境に嶺南と嶺北に分かれる福井県は越前と若狭の二国から成る。報恩講を開いては食を共にして絆を深めあう越前、海の幸と山の幸がともに食膳にのぼる若狭の国。
田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事