聞き書 岩手の食事 県央の食より
彼岸が過ぎると、いよいよ収穫の秋が訪れ、日も短くなり、農作業はさらに忙しくなる。
この季節の日常食は、夏とほとんど変わらないが、なすのおかずが多くなり、かぼちゃが加わる。味噌汁の実になすが多く使われるほか、なす炒り、なすのほど蒸し、なすの漬物などにする。かぼちゃも、煮たり、小豆といっしょにひっつみに入れたり、また焼きもちにも使われる。
出典:古沢典夫 他. 日本の食生活全集 3巻『聞き書 岩手の食事』. 農山漁村文化協会, 1984, p.135-135