聞き書 千葉の食事 九十九里海岸の食より
からみとは生のことで、背黒いわしのからみは秋から春まで食べられる。
とれたての生きのよいじゃみの頭とはらわた、骨をとり除き、よく水洗いをしてから水を切り、にんにくのすりおろしとしょうが醤油をつけて食べる。酢味噌をつけてもよい。
酒のさかなによく合う。また、温かいごはんのおかずにもよく、ごはんにしょうが醤油がしみこんでおいしく、食欲をそそる。
うるめいわしや中羽いわしでも、脂のないときにはつくる。うるめいわしや中羽いわしの場合は皮をむいてからつくり、一口大に切り分けて出す。しょうが醤油につけておくと身がしまってさらにうまくなる。食べ方は背黒いわしと同じである。
写真:じゃみのからみつくり
頭とわたをとり除き、2枚にはぐ。
出典:高橋在久 他. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.40-41