冬野菜の煮しめ

連載日本の食生活全集

2021年02月12日

聞き書 滋賀の食事 鯖街道朽木谷の食より

霜にあい、甘みの増した大根、にんじん、小いも、ごぼうなどをこんぶやじゃこ(煮干し)と煮こむ一品は、それぞれのうまみ、歯ざわりが違い、炊きたてはほかほかとして、冷めてもじっくりとして味わい深いものである。塩漬のたけのこやこんにゃくも入れて、冬にはものごと(行事)にもふだんにもよくつくる。
材料を一口大に切り、小いも以外の材料を大なべになべ割りにして(材料別に分けて)入れ、半煮えのころ小いもも入れ、時間をかけてしんみりと煮しめる。味つけは味噌のときが多いが、ものごとには醤油を使う。

 

出典:橋本鉄男 他. 日本の食生活全集 25巻『聞き書 滋賀の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.290-290

関連書籍詳細

日本の食生活全集25『聞き書 滋賀の食事』

橋本鉄男 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540910012
発行日:1991/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

日本最大の湖・琵琶湖には鯉・鮒・もろこなど淡水魚があふれる。ふなずしをはじめ、滋賀県特有の湖魚の食べ方をもらさず紹介。また、近江商人発祥の地に残る本宅(店に対する自宅)の食生活など話題がいっぱい。
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