聞き書 岩手の食事 県央の食より
■休日
虫追い祈願の日をずい虫祭りといって、田の草取りの二番ごが終わったあと、雨降りの日を選んで農休みのふれがまわる。この日は、小豆だんごをつくって田の神に供えて食べ、また、子どもたちは「ひねっこ」というお菓子をもらえる日である。七月七日は七日日といって休み、この日は七回水浴びし、七回着物をとりかえるとよいといわれている。
そうめん、またはうどんを煮て、お歳神さまに供える。汁は醤油か澄ましを使い、はしりのみょうがを散らす。それに小豆入りのかま焼きをつくり、きゅうりなます、きゅうりの当座漬などを添える。
写真:七夕の日の食事
上:かま焼き/中:(左から)きゅうりの塩漬、きゅうりなます/下:(左から)手打ちうどん、うどんつゆ(みょうが)
出典:古沢典夫 他. 日本の食生活全集 3巻『聞き書 岩手の食事』. 農山漁村文化協会, 1984, p.133-135