えびす講に尾頭づき、蚕祝いのまゆかきだんご―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2021年11月24日

聞き書 福島の食事 福島北部盆地の食より

稲刈りから稲こきまでせっせと働いてきたが、やっと十一月末に一段落する。それからは、ひまをみて一俵くらいずつ籾すりをし、玄米にしてしまっておく。正月前に新米に手をつけないで古い米を食べている家は、福しい家といわれる。
えびす講
川から小ぶなをとってきて、どんぶりに水を張り、この中にふなを入れてえびすさまに上げる。さんまか、さばの尾頭づきを膳につけて上げ、家内中でこの日は同じ尾頭づきに、畑芋と豆腐の汁、白飯を食べる。

写真:えびす講のお供え
えびす・大黒さまに、生きている小ぶな2ひき、財布、お膳を供える。

 

出典:柏村サタ子 他編. 日本の食生活全集 7巻『聞き書 福島の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.136-139

関連書籍詳細

日本の食生活全集7『聞き書 福島の食事』

柏村サタ子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540870972
発行日:1987/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

にしん漬・三五八漬を肴に会津の酒を酌む。うにの貝焼、あんこう料理は浜通りの名物。豊富な食素材を伝統の生活知が生かす「みちのくのまほろば」福島ならではの味。
田舎の本屋で購入

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