聞き書 群馬の食事 高崎近郊の食より
めしやきもちは西毛地方(群馬県西部)でよくつくられる料理で、香りのよい季節の野菜や山菜を使ってつくる。
残りのごはんに味噌少々と小麦粉を混ぜ、春はふきのとう、さんしょう、夏はしそ、みょうが、秋冬はねぎなどをみじん切りにしたものを一緒に入れてこねる。味噌に砂糖を少し入れたあんや、冬などは白菜の干葉をもどしてゆで、ごまよごしにしたものをあんとして入れ、あんころもちのような形に丸める。
これをほうろくで表面に薄い焦げめをつけて焼いてから、いろりの灰の中で芯まで焼く。
出典:志田俊子 他編. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.141-141