たけのこの蒸し焼き

連載日本の食生活全集

2022年05月19日

聞き書 静岡の食事 中山間(岡部)の食より


山仕事に出て飯にするときに、焚き火を囲んでつくったり、また、おゆうはん(夕飯)には風呂のかまどで焼いて、熱いところを食べる。小さめのたけのこの皮をむき、まん中を裂いて中に味噌を入れる。そして山だったら柴草を燃やしてその上で蒸し焼きし、家で焼くときは、風呂をわかすときのかまどの中で焼く。
たけのこの外は焼けて香ばしくなり、内は味噌味がにじんで、独特の風味となる。蒸し焼きにするには、たけのこを柴草で包み、縄などでしばってから火にかざすと、柴草に火が移って、ほどよく蒸される。

たけのこ料理のいろいろ
上:〔左から〕孟宗のたけのこ、たけのこの蒸し焼き、うま煮/下:〔左から〕ごった煮、あらめ煮、白あえ

 

出典:大石貞男 他編. 日本の食生活全集 22巻『聞き書 静岡の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.171-171

関連書籍詳細

日本の食生活全集22『聞き書 静岡の食事』

大石貞男 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540860638
発行日:1986/10
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

静岡県は日本の食文化上、特異な位置を占める。大井川を境に県内の食文化が二分され、それが日本の東西の食文化の違いにほぼ重なる。民俗学上も貴重な静岡の食事の全貌。
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