さっぱり浅漬でお茶漬さらさら―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年07月29日

聞き書 大阪食事 大阪月給とりの食より

大阪の夏、とくに夕方六時ごろは、風がぴたりと止まって、蒸し暑さはことのほか。夕涼みがてら、夜店に出かけたり、家の外の床几で将棋がはじまったりする。
夏の間は、木製で中はブリキを張った冷蔵庫に氷を入れ、豆腐やそうめんを冷やしたり、はもやこいのあらいに氷を砕いて使う。すいかやまっか(まくわうり)は井戸につるして冷やす。暑さにげんなりして、きゅうりやなすびの浅漬でお茶漬さらさらという日も多い。
昼―そうめん
暑くて食欲がおきない日中は、そうめんですますことも多い。
そうめんのおつゆは、まず、かつお節とこんぶでとっただしに、醤油、砂糖、あるいはみりんで、少し甘みの入った味に仕あげて冷やす。薬味に、青ねぎ、土しょうがを添え、ゆずが市場に出てきたら皮を少しすりおろして香りを加える。かまぼこ、しいたけ煮、みつば、錦糸卵などを添える。

写真:夏の昼食
そうめん(かまぼこ、しいたけ煮、みつばを添える)、つゆ(青ねぎ、土しょうが入り)

 

出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.118-120

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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